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飲酒で症状が悪化する腰痛

 60歳代男性。右腰から臀部の痛みで来院されました。


 最初に症状を感じたのは5年前。ここ2年は買い物で立ちっぱなしになると辛くて休みたくなるそうです。



 犬を連れての散歩の際は、30分続けて歩いても楽だったそうですが、最近はそれも辛く感じるようになってきました。


 
 緩やかに悪化してきているようです。


 そして、
  • 散歩中は楽だけど買い物中は痛くなる
  • 昼にアルコールを飲んでから歩くと特に痛みが強い


 これが患者さんの症状が強くなるパターンです。


痛みの条件付け

 人類を含め、あらゆる動物は、条件に反応する性質を持っています。 

 パブロフの犬をご存知でしょうか? 

 パブロフは、研究室で複数の犬に餌を与える時、必ずベルを鳴らしました。 
 2、3度繰り返すと、餌を見せずにベルを鳴らすだけで犬が唾液を出すことがわかりました。 
 この犬達は、ベルの音で身体が反応するように条件付けられたのです。 

  
 腰痛患者が、「イスに座ると痛くなる」、「運転すると痛くなる」、「靴下を履くとき痛い」、これらは条件付けによる反応とも考えられます。 


 前屈して手が床につく人が、靴下を履くときにだけ必ず腰が痛くなるといったケースがあります。 


 これは、靴下を履くとき腰が痛くなった経験のある人が、「靴下を履く=腰痛」という条件付けがされてしまい、本来なら何でもない靴下を履く動作で痛みが生じている事が考えられます。 

( 参考文献  サーノ博士のヒーリング・バックペイン) 

 今回のケースでは、


 買い物や飲酒 = 腰痛


という条件付けがあるようにも感じられました。



 アクティベータで神経バランスを調整した後は、身体の働きがよくなり全身の緊張も緩和していました。



 次回来院された時の症状とともに、痛みが強くなる条件も確認してみます。