中年以降に多く発生し、明らかな原因を特定できない肩の疾患を「五十肩」(肩関節周囲炎)といいます。
肩関節周囲から腕にかけての痛みがあります。
急性期の鋭い痛みが治まると、鈍い痛みに移行してくることがあります。
画像検査で原因が見つからず、鑑別が必要な疾患が除外されれば、五十肩と診断されます。
肩の関節は、もっとも可動範囲の大きい関節なのですが、痛みが長引くにつれて腕を上げることを避けるようになると、関節は固まり、動きの制限が増えてきます。
苦手な動作としては、高いところから物を取る、シャツなどの着脱、背中に手を回すなど、日常動作にも支障が出てきてしまいます。
五十肩の症状を早期に回復させるためには、肩関節の拘縮を進行させないことが大切です。
肩関節の動きを改善させるのに見逃せないのが、肩甲骨の運動です。
腕を持ち上げる動きをするのに必要とされるのは、腕の骨の運動だけではありません。腕の動きが肩の運動のうち3分の2、残りの3分の1は肩甲骨の動きなのです。
肩甲骨周囲の筋肉が緊張し動きが悪いと、他の筋肉がかばうことになり、負担が増えるために新たな痛みや機能障害が生じることがあります。また、同様に鎖骨の関節にストレスがかかっていることがあり、調整が必要になることもあります。
肩関節周囲炎(五十肩)には、必要に応じて検査と調整を行なっていきます。
当院では、関節の機能を見て動きを改善させ、日常できなくなったことが再びできるようになることを重要視しています。
動ける身体を取り戻し、その結果痛みも段々と軽くなっていきます。
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