肘の痛み

 肘の痛みといっても、外傷によるもの、仕事や日常の作業、又はスポーツなどによる繰り返される外力が原因のものなど様々です。

 いつもと変わらない生活動作を送っていても、ある時を境にだんだんと肘が痛み出したなんてこともあるかもしれません。


 痛み出したきっかけが違っていても、もしかしたら、指や手首を動かしている筋肉をコントロールしている神経の流れが滞り、痛めやすい状態だったのかもしれません。

 神経の流れがうまくいっていない時は、痛い場所を使わないようにかばっていても、痛みがなかなか良くならなかったり、肩の痛みといった他の場所の痛みを引き起こす原因にもなります。


 痛みがあるのは、肘の内側なのか外側なのか?痺れを伴うのか?

 一般的に発生しやすい肘の痛みについて説明していきます。


肘の外側の痛み(テニス肘)

 肘の外側に痛みが生じる外側上顆炎は、「テニス肘」とも呼ばれている比較的よくみられる疾患です。

 テニスのバックハンドで打つときに、肘の外側に強いストレスがかかるため、テニスプレーヤーに多いとされています。しかし、実際にはテニスをしない人にも多く発生します。


 布巾を絞る、ドライバーでネジを閉める、手のひらを地面に向けて物を持つ時などに痛みが強くなります。

肘の内側の痛み(野球肘、ゴルフ肘)

 肘の内側に発生する痛みは、野球やゴルフといったスポーツに多く発生します。「内側上顆炎」というのが傷病名なのですが、原因となるスポーツの名前から「野球肘、ゴルフ肘」と呼ばれることが一般的です。

 野球肘は少年に多く発生し、まだ骨の発達が未熟な子どもでは、骨、軟骨などに変性が生じる危険性があります。

子供の肘が外れた(肘内障)

✅ 子供の腕を引っ張った

 

✅ 子供が腕を使わない

 

✅ 子供の腕に触ろうとすると嫌がる

 

 5歳前の子供は、腕を急に引っ張られたり、寝返りで腕が体のしたに入ってしまい肘が抜けてしまう事があります。腕を引っ張った途端に泣き出したり、腕を下げたまま動かさなかったりするためにご両親が心配になって受診されます。

 

 中には「肩が抜けた」と思い込んでいる人もいますが、5歳前の子供の腕を引っ張って抜けるのは肘がほとんどです。

 繰り返し起こしやすい子もいますが、成長とともに生じなくなりますので心配ありません。