脱臼の症状

  • 転んで後方に手をついてから肩が動かない…
  • 子供の腕を引っ張ったら手を動かさなくなった…
  • あくびをしたら、口が閉まらなくなった…
  • 突き指をしたら指が変形して動かせない…

怪我をして、これらの症状が気になる場合は、脱臼の可能性があります。


脱臼とは

関節がはずれて骨の位置がずれてしまった場合、関節を元の位置に戻して、数週間の固定によって症状は落ち着きます。


ただし、子供の肘に発生するものは亜脱臼であり、通常は固定か必要はありません。


脱臼の原因と多発部位


 転倒やスポーツが原因で、関節部に大きな衝撃が加わって発生します。


 脱臼しやすい関節は、肩の脱臼、顎の脱臼、 指の脱臼、子供の肘脱臼などです。


肩関節脱臼

 肩の関節は、人体で最も脱臼しやすい関節の一つです。

その構造は小さなお皿の上に大きなボールがのっているようなもので、稼働範囲は広い一方で、比較的簡単に外れる傾向があります。

 

顎の脱臼

大きなあくびや、歯科で歯を抜く際の大口開けにより口が開きっぱなしで閉じられなくなり、それに伴いよだれが見られます。

この症状は主に女性に多く、繰り返すことがあります。

脱臼が起きると時間の経過とともに周囲の筋肉が緊張し、整復が難しくなりますので、早急に医療機関を受診することがお勧めされます。


指の脱臼

 突き指をすると、指の関節が脱臼する可能性があります。

特に指を強くぶつけたり、バレーボールでブロックした際などに発生しやすいです。


自分で引っ張ることで整復されることもありますが、骨折が合併している可能性もあるためお勧めできません。

受傷後すぐに医療機関を受診することが重要です。


子供の肘脱臼(肘内障)

子供の腕を引っ張った。子供が腕を使わない。子供の腕に触ろうとすると嫌がる。

5歳前の子供が腕を急に引っ張られたり、寝返りで腕が体の下に入ってしまい、肘が抜けてしまうことがあります。


手に触ろうとするだけで泣き出したり、腕を下げたまま動かさなかったりするために、ご両親が心配になって受診されます。

中には「肩が抜けた」と思い込んでいる人もいますが、5歳前の子供の腕を引っ張って抜けるのは肘がほとんどです。


繰り返し起こしやすい子もいますが、成長とともに生じなくなりますので心配ありません


肘内障は5歳前の子供に発生する「肘の亜脱臼」です。