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高齢者の運転はどこが危ないか

先日、90歳の女性が起こした自動車運転中の交通事故に関するニュースがありました。


90歳で車の運転をしていると聞くと驚いてしまいそうですが、


当院に通われていた男性は、89歳で車を運転されていました。


通院に車を使っている高齢ドライバーの方とも接する機会が多いのですが、


運転歴が長く、これまでに大きな事故を起こしたことがなければ、


自分の運転技術に自信を持っているように思います。



しかしながら、加齢による運動機能、反応時間の低下、視機能の低下などは避けることができないものです。


たとえば、首の動きが硬く左右を向く動きが制限されると、


周囲を確認する動作がうまくいかないなど、危険察知が十分にできないことが考えられます。



私も車を運転していて、自転車に乗っている高齢者が後方を確認せずにそのまま道路を横断していった場面に遭遇し、ヒヤッとした経験があります。



自動車を運転している高齢者も同様に、周りが良く見えていない状態で行動している可能性があるのだと思います。


もちろん、同じような年齢でも心身の機能が優れている方もいるのですが、



自分のどの部分が衰えているのかを把握して、慣れない道や悪天候避ける、夜間の運転は避けるといった対策も大切だと思います。