車の運転中に小さな子供が飛び出してきた…
一時停止を怠ってぶつかりそうになった…
よそ見をしていて追突しそうになった…
あなたも、自動車や自転車を運転中に「ヒヤリ」とした経験はありませんか?
交通事故を起こしたことがないドライバーでも、多くの人が日常的に「ヒヤリ・ハット」を経験しているといわれます。
ヒヤリ・ハットとは…
重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例の発見をいう。
文字通り、「突発的な事象やミスにヒヤリとしたり、ハットしたりするもの」である。 (Wikipediaより抜粋)
この考え方の根本は労働災害の発生率から割り出された「ハインリッヒの法則」から来ています。
ハインリッヒは5,000件以上に及ぶ労働災害を調べ、1件の重大事故の背景には、29件の軽い事故、災害が起きており、その陰には事故には至らないが、一歩間違えば大惨事になっていた「ヒヤリ・ハット」する事例が300件潜んでいるという法則性を示しました。
車の運転に関するヒヤリハット体験は、以下の5つに分類されます。
① 他者(車、人)の急な介入、かかわり(飛び出し、接近、進路変更など)
② 自然状況の急な変化(雨や雪、風など)
③ 判断、誤操作(信号確認の失念、ハンドルの切り誤りなど)
④ 意識水準の低下(ウトウト、ボンヤリ、脇見など)
⑤ 故障や突然の異常(走行車の故障、荷崩れ、エンスト、パンクなど)
当院の患者さんの中にも、
「路面が凍結してた」
「夕日がまぶしくて視界がなくなった」
といったヒヤリ・ハットをお話しされる方がいました。
運転経験に応じてヒヤリ・ハットの中身は変わります。
運転初心者は運転中の視界が狭く、物陰の子供の存在に気がつかないためヒヤリ・ハットにも至らないケースでも、ベテランドライバーであれば人のわずかな動きでハットします。
逆に、凍結した道路で初心者がヒヤリとしても、ベテランドライバーであればタイヤのグリップや滑り具合を予測して対処することができたりもします。
運転をしていれば、急いでいたり、ボンヤリしたりという心理、生理状態になることがあり、ドライバーの経験、天候、危険に対する感受性などによって内容や発生回数が変わってきます。
単にヒヤリハット事例を集めるだけでは交通事故の防止効果は上がらないわけです。
緊急事態に備える対処法を安全運転管理者、教習所指導員、運行管理者(各300名)に聞いたところ、
・ 運転の前に情報を取り入れると同時に、身体の状態に気をつけること。
・ 危険場面を予想し、その対応を身につけるべく学習すること。
との回答で、3グループの対処法に大きな差は見られませんでした。