子供が1人で出かけるようになると心配…
「気をつけなさい」と言っても理解してるのかわからない…
突然飛び出したりするし…、
いくら言い聞かせてもやっぱり不安になってしまう。
このような心配は多いと思います。
そこで、特に小学校低学年の子供たちについて、知っておくべき交通に関する心理を解説します。
小さな子供は、周囲の状況をよく確認せずに行動するもので、大人にとってはヒヤヒヤものです。
子供は急に道路に飛び出したり、何かに夢中になっていると周りが見えていなかったりと、大人とは違った行動をするため、ドライバーにとっても注意が必要なんです。
子供は基本的に自己中心的ですが、色々な経験を積むことで7歳頃からその傾向が解消され、11歳頃に社会性が完成するといいます。
小さな子供は自分勝手ですよね。
大人からすれば理解しがたい行動をとりますが、それはまだ、脳の各システムが未熟でコントロールが効かない状態だからです。
自分の興味のあることにだけ集中していて周りが見えていないので、車の接近に気をくばることは出来ません。
幼児は外出も保護者同伴があたりまえで、親や家族に守られています。
小学校の低学年になると自分で登校したり遊びに出たりするようになります。
身体的に発達し自転車に乗って出かけたり、友達同士で行動することが増えてきます。
しかしながら、社会性はまだ未熟で、親に「車に気をつけなさい」と言われても何にどう気をつけたらいいのかよく理解出来ません。
そのため、この頃から交通事故にあう確率が増えてきます。
小学校高学年になると社会的ルールや交通ルールが分かってきます。
しかし、まだ原則的な理解にとどまるため、確認が不十分なままで横断するような行動も見られます。
子供の交通事故で一番多いのが飛び出しで、突然物かげや路地から飛びだしてくる子供を避けるのは困難。
飛び出しに対処するには、20キロでも早すぎる位のスピードです。
そのため、子供を確認したら最徐行で通過するのが基本といえます。
幼児や児童の歩行者の特徴として、
- 見る行為が未熟
- 体も小さく目立ちにくい
- よく走るがうまく止まれない
- 見る行為が情動からの影響を受ける
- 善悪の区別なしに大人の交通行動を模倣する
などがあげられます。
横断歩道での子供の事故は小学校低学年が1番多く、それ以降は急激に減少していきます。
それから、子供は大人の行動を真似して悪い習慣を身につけてしまうことがあります。
ですから、小さな子供と一緒の時には、親が正しい交通習慣を見せることが大切です。
歩行者事故の中で最も多いのは横断中です。
それらはドライバーにとって、「まさか」という状況がほとんどです。
特に社会性の未熟な子供は、大人が予測できないような行動をとるものです。
スクールゾーンを走行するときは徐行を心がけ、飛び出しなども想定した慎重な運転が求められます。
(参考文献 石田 敏郎著 交通事故学)